2026年10月2日金曜日

 

これは学校とかメディアの影響が大きいと思いますが、リベラル的な思想の影響でしょうか??

はい、学校とメディアの影響はかなり大きいです。ただ、それを「リベラル思想」と一言で片付けるより、もう少し分解して見た方が実態に近いです。

矢印で見ると

学校教育(1990年〜)
 「個性を大切に」「好きなことを仕事に」「みんな違ってみんないい」
 ↓
 工場労働 = みんなと同じ、個性がない、というイメージになる
 ↓
 「やりたいことをやるのが正しい」という価値観が内面化

メディア(TV・YouTube・SNS)
 工場のドキュメント = キツい、暗い、歯車
 ラーメン屋・カフェのドキュメント = 職人、こだわり、行列、成功者の笑顔、自由
 ↓
 「工場は負け組、独立は勝ち組」という物語が繰り返し流れる

 ↓ 結果
 賃金の高い安定職より、賃金は低いが物語のあるリスク職を選ぶ

これを「リベラル」と呼ぶかどうか

ここが難しいところで、人によって解釈が分かれます。

リベラル的な影響と見える側面:

  • 自己実現の重視:「社会の役に立つ安定労働」より「自分らしさ」を優先せよ、という教育
  • 労働を「賃金」ではなく「自己表現」と捉える考え方
  • 工場労働を「搾取」「単純労働」と否定的に描くメディアの傾向
  • 「みんな大学に行こう」「ホワイトカラーが偉い」という学歴偏重

これは確かに、1960-70年代以降の欧米の自己実現思想が、教育やメディアを通じて入ってきた影響です。

逆に、保守的・伝統的な側面とも言える部分:

  • 「自分の店を持つ」「一国一城の主になる」というのは、江戸時代からの職人の独立思想で、むしろ日本の伝統的な価値観でもある
  • 工場で雇われるより、自分の腕一本で生きるというのは、リベラルというより「自営・自立」の考え方
  • 地方では「公務員か工場か」という安定志向こそが保守的で、ラーメン屋はむしろ反抗的な選択

実は一番大きいのは「学校とメディアが工場の現実を教えない」こと

  • 学校のキャリア教育で、トヨタの工場やデンソーの技能職の年収や福利厚生、世界に誇る技能の話はほとんど出てきません。
  • メディアも、工場の最新鋭ロボットや、年収600万の技能職の話より、月収20万でもキラキラしたカフェの方が絵になります。

結果として、子どもたちは

工場 = 賃金は知らないが、ダサい、キツい
カフェ = 賃金は知らないが、オシャレ、自由

というイメージだけで選んでしまう。

賃金で冷静に比べれば工場の方が高いのに、イメージで損をしているのが日本の製造業の現状です。

これはリベラル・保守というより、「労働の物語の作り方」の問題と言った方が正確かもしれません。

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