海外と日本の賃金ですが海外は1億円のCADのソフト、日本は250円の弁当をつくっているとしてなぜ賃金があがらないか?説明を
その例え、めちゃくちゃ的確です。それで賃金が上がらない理由が全部説明できます。
結論から言うと、賃金は「どれだけ大変な仕事をしたか」ではなく「いくらで売れるものを作ったか」で決まるからです。
1. 1億円のソフトと250円の弁当の決定的な違い
- 作るのは1回だけ。コピーするコストはほぼ0円
- 世界中の1000社に売れる。1000社 × 1億円 = 1000億円
- 5人で作ったら、1人あたり200億円を稼いだことになる
- 1個作るたびに、米、唐揚げ、人の手間が必ずかかる
- 1個売っても250円。1000個作っても25万円
- 5人で1000個作ったら、1人あたり5万円しか稼げない
つまり、ソフトの人は1人で200億円を、弁当の人は1人で5万円しか会社に利益をもたらしていない。
会社が払える給料の原資がそもそも400万倍違うんです。
これを経済学で**「労働生産性」**と言います。
2. なぜ日本は弁当屋ばかりになってしまったのか
日本が悪いわけではなく、構造の問題です。
① 売れるものが「安い・重い・腐る」ものばかり
- 弁当、介護、飲食、建設、運送...日本人の雇用の7割はこういうサービス業です。
- これらは全部「コピーして世界に売れない」仕事です。全部日本国内で、日本人相手に250円で勝負しないといけない。
② ソフトは「高くて、軽くて、腐らない」
- アメリカはCAD、Windows、iPhoneのOS、Google検索...全部一度作れば世界中で売れるもの。
- だから1人あたりの稼ぎが異常に高い。だから給料を上げられる。
3. だから日本で賃金が上がらない悪循環
- 弁当は250円以上に値上げできない。300円にしたら隣のスーパーの200円弁当に客が流れる。だから会社は儲からない。
- 儲からないから給料を上げられない。
- 給料が上がらないから、みんな250円の弁当しか買えない。300円の良い弁当は売れない。
- だから会社はますます安い弁当しか作れない。
これがこの30年日本で起きたことです。**「安いものを安く作る競争」**を国内でずっとやってしまった。
4. じゃあどうすれば賃金は上がるのか?
答えは単純で、残酷です。
250円の弁当を作っている人を、1億円のソフトを作る側に移すしかない。
具体的には:
- 弁当に1個1個手書きで値札を付ける作業 → シール印刷ソフトを作って世界に売る
- 介護の記録を手書きする作業 → 介護記録のCADみたいなソフトを作って世界に売る
つまり、日本の得意な「現場の細かい仕事」を、そのまま手作業でやるのではなく、一度ソフトにして世界に売る。
1億円のCADを作っている海外の人も、最初は250円の弁当と同じように「図面を手で書く」という大変な仕事から始まっています。ただ、それを「ソフトにしてコピーして売る」という発想に変えただけなんです。
日本が賃金を上げたいなら、弁当の味を競うのではなく、**「世界一旨い弁当を自動で作る機械」や「弁当屋の経営を楽にするソフト」**を作って、それを海外に1億円で売る側に回らないと、いつまでも250円のままです。