いい質問です。結論から言うと、
中古は「新しいモノは生まないけど、利益と豊かさは生む」んです。
経済学ではここをきっちり分けて考えます。
1. 国全体のGDPで見ると「利益は生んでない」ことになる
これが一番誤解されやすい所。
あなたが10万円で買ったiPhoneを、メルカリで5万円で売ったとします。
経済学(GDPの計算)では、これは 0円 とカウントされます。
なぜならGDPは「新しく作られたモノ」しか数えないから。iPhoneは最初に10万円で売れた時に1回だけ数え終わってるんです。
じゃあブックオフやメルカリは何で儲かってるの?となりますよね。
そこで生まれるのが、2つ目の考え方です。
2. 個人や会社レベルでは「ちゃんと利益を生んでる」
利益はこうやって生まれます。
① 探す手間を代行する利益
あなたは「5万円でiPhone欲しい人」を探すのに1週間かかる。でもブックオフは全国にネットワークがあるから1日で見つけられる。
経済学でこれを 「取引費用の削減」 と言います。
あなたが面倒な事を代わりにやってあげる、その手数料が利益です。
メルカリの手数料10%も、ブックオフの買取3,000円→販売5,000円の差額2,000円も、全部これ。
② 直して価値を足す利益
ジャンクの基板を1000円で仕入れて、あなたみたいに腕のある人が直して5000円で売る。
これは 「付加価値」 と言って、新しい労働が加わったので、これはGDPでもちゃんと利益としてカウントされます。中古車屋さんが車をピカピカに磨いて車検通して売るのも同じ。
③ 捨てるはずだったモノを生かす利益
これが一番大事で、さっきの250円弁当の話に繋がります。
新品しか認めない経済だと、みんな「安い新品」を求めるから、弁当屋は250円のまま賃金も上げられない。
でも中古が回ると、
- お金が無い人は5000円の中古iPhoneで我慢できる
- 浮いたお金で300円の弁当を買える
- 弁当屋は値上げできて、時給を上げられる
つまり中古は 「安く済ませたい」という需要を吸収して、新品の値上げを許すクッション になるんです。
偉い経済学者はなんて言ってる?
- アダム・スミスなら: 「見えざる手だ。誰かが得する取引は止めるな」と言う。
- マルクスなら: 「中古の売買自体は価値を生まない。労働して直した時だけ価値が生まれる」とちょっと厳しく言う。
- 現代の環境経済学なら: 「中古は最高の利益だ。新しく作るとCO2が出るが、中古はCO2を出さずに同じ豊かさを提供する」と褒めます。
だから答えはこうです。
中古を右から左に流すだけなら、国全体のモノの量は増えない。
でも「探す手間」「直す手間」「捨てずに使う知恵」で、ちゃんと利益は生まれるし、みんなの財布も地球も助かる。
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