そうです。これは経済学的にはかなり面白い現象です。
**「人口も所得もそれほど増えていないのに、同じ地域にラーメン屋がどんどん増える」**ことは実際に起こります。
例えば商店街に1000人の潜在的な顧客がいて、外食に使えるお金が月300万円しかないとします。
昔 ラーメン屋 A 150万円 定食屋 80万円 そば屋 40万円 その他 30万円 ──────────────── 合計 300万円
ここにラーメン屋B、C、Dが開店すると、
ラーメン屋 A 80万円 ラーメン屋 B 70万円 ラーメン屋 C 50万円 ラーメン屋 D 30万円 その他 70万円 ──────────────── 合計 300万円
のように、ラーメン業界の中で客を奪い合うことになります。
つまり、
ラーメン屋が4軒になったから、ラーメン消費が4倍になるわけではない。
ここがポイントです。
それでもなぜ店が増えるのか?
主な理由は、「既存店の売上が十分に利益になる」と新規参入者が判断するからです。
そして新規店が入ると、
競争 → 値下げ・品質向上・営業時間延長 → 客が増える
ということもあります。
さらに「ラーメン」という同じカテゴリーでも、
- 家系
- 二郎系
- 醤油
- 味噌
- 塩
- 豚骨
- 鶏白湯
- つけ麺
- あっさり系
- 高級ラーメン
など、商品を差別化できます。
そのため、隣同士でも客層が完全には同じではありません。
そして「隣も隣もラーメン屋」のもう一つの理由
実はこれは集積という現象もあります。
例えば、
ラーメン屋 ↓ 「この辺はラーメン店が多い」 ↓ ラーメンを食べたい人が来る ↓ 人通りが増える ↓ 別のラーメン屋も出店
という循環が起きます。
「ラーメン屋がある場所だから、ラーメンを食べたい人が来る」という逆方向の効果もあるんです。
ただし、ここに人口減少が加わると厳しくなる
例えば人口が、
100万人 → 90万人
になったのに、
ラーメン屋 1,000軒 → 1,300軒
になったとします。
1店舗あたりの潜在的な客数は単純計算では、
100万人 ÷ 1,000軒 = 1,000人
から
90万人 ÷ 1,300軒 ≒ 692人
まで減っています。
つまり、
市場そのものが縮小しているのに、店の数は増えている
という状態です。
この場合、当然ながら廃業する店も増えやすくなります。
そして面白いのは、これが必ずしも「日本人がラーメンを食べなくなった」という意味ではないことです。
店が増えすぎて1店舗あたりの客数が減っているだけ
ということもあります。
なので、最初の「デブになったほうがいい」という話につながります
ラーメン屋の経営者からすると、
「隣にもラーメン屋、その隣にもラーメン屋」
という状態では、単純に人口が増えない限り、客を奪い合うだけになりやすい。
そこで、
客数を増やす
だけでなく、
客単価を上げる・回転率を上げる・観光客を呼ぶ・地域外から売上を持ってくる
ことが重要になります。
だから経済全体で見ると、
「みんながもっと食べればいい」ではなく、「新しい需要をどう作るか」が問題
なんですね。
そしてこれは、日本の人口減少・少子高齢化と「店が多すぎる問題」の関係を考えると非常に重要なポイントです。
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