はい。そこが人口減少・低賃金・店舗過剰の問題のかなり厳しいところです。
例えば、ある人が「ラーメンを作る技能」は高いけれど、他の仕事に使える技能が少ないとします。
ラーメン店で働く ↓ 店が廃業 ↓ 失業 ↓ 近所の飲食店も求人が少ない ↓ 別業種への転職が必要 ↓ 技能がそのまま使えない
ここで問題になるのが、**「技能のミスマッチ」**です。
例えば
その人が、
「20年間ラーメンを作ってきた」
としても、
- 半導体工場
- IT企業
- 経理
- 建設
- 介護
- 物流
などで、その経験がそのまま同じ価値になるわけではありません。
そのため、
仕事はあるのに、その人ができる仕事がない
という状態が発生することがあります。
逆に、
その人は働きたいのに、地域全体で求人が少ない
なら、これはさらに厳しいです。
そして「失業」だけが問題ではありません
例えば、
以前 月給25万円 ↓ 店が廃業 ↓ 再就職 ↓ 月給18万円
となった場合、
雇用は回復しているのに所得は回復していない
ということが起こります。
これが長期間続くと、
消費 ↓
→ 店の売上 ↓
→ 廃業 ↑
→ 雇用 ↓
→ 所得 ↓
→ 消費 ↓
という悪循環が起こる可能性があります。
ただし「料理しかできない=一生仕事がない」ではありません
ここは重要です。
料理人の経験には、実は他の仕事にも使える技能があります。
例えば、
- 食材管理
- 原価計算
- 在庫管理
- 衛生管理
- 接客
- 発注
- シフト管理
- 店舗運営
- 厨房機器の扱い
- 大量調理
などです。
そのため、
「ラーメンを作る」という技能を別の職種でどう評価するか
が重要になります。
例えば、
ラーメン店 ↓ 食品工場 ↓ 給食施設 ↓ ホテル ↓ スーパーの惣菜部門 ↓ 食品メーカー
などに技能を移せる場合があります。
もっと深刻なのは「地域全体が不況」の場合
仮に町の飲食店が100軒あって、人口減少で70軒しか必要なくなったとします。
30軒が廃業すると、
30店舗廃業 ↓ 店主・従業員が失業 ↓ 地域の所得減少 ↓ 外食・買い物減少 ↓ 他の商店の売上減少 ↓ さらに廃業
という地域経済の縮小につながる可能性があります。
これは単に、
「ラーメン屋が1軒潰れた」
という話ではなく、
「地域の需要そのものが縮小している」
という問題になります。
だから経済政策で重要になるのが「人を仕事に合わせる」のではなく「仕事を人に作る」こと
例えば、
人口減少+産業構造の変化
が起きている地域で、
「ラーメン屋が潰れたんだから別の仕事を探してください」
だけでは解決しない場合があります。
そこで、
職業訓練
→ 新しい技能を身につける
転職支援
→ 他の地域・産業へ移動できるようにする
新規産業
→ 地域に新しい雇用を作る
所得支援
→ 転職期間中の生活を維持する
などが必要になります。
そして、ここまでの話をつなげると、かなり重要なことが見えてきます。
「人口が減る → 店が余る → 店が潰れる → 人が失業する → その人が別の仕事に移れない」
という問題は、単なる「飲食店の経営問題」ではなく、労働市場全体の問題なんです。
特に日本のように人口構造が変化している国では、**「仕事がなくなる」のではなく、「今まであった仕事と、これから必要になる仕事の種類が合わなくなる」**ことが重要な論点になります。
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